作品 14 観世音菩薩

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法隆寺金堂壁画 1949年に焼損。

復元。

始めは 当時の色をそのまま再現を試みました。そのままは 赤青黄の中国人好みの極彩色。金堂の暗がりの中では素晴らしかったのでしょう。中華街的。和風、現代風の色彩としました。

菩薩 男性か女性か。ひげが描かれていたりする。体格はいいし そのまま復元すると男性か女性かわからないデブの芸能人。 西方の民族の女神が仏教に合流したものと考え 女性として描くことを選択。 

線は壁にクギのようなもので描かれたらしく 比較的しっかり残っています。

飛来する天女たちはみな同一 型紙があったのでしょう。この像の線も唐の長安のものと同一(現存しません)と推定。

髪飾りのあたりは特に経年劣化 火災損壊が激しく 専門家の復元では空白。 生花にしてみました。正面の仏像の髪飾り 唐代の実物は素晴らしかったはず ここから進めないのを見て 先生から打ち切り指令。髪も 他の復元は空白ですが できる限り自然に。

髪型は 唐の時代の高貴な女性のもののようですが 資料を見つけることはできませんでした。李白の詩に 楊貴妃の髪は雲の如し という比喩があります。